経営理念
「経営理念」とは
「経営理念」は企業の原点です。
「経営理念」とは、企業の目的を達成するための活動指針で、企業の社会的な存在理由を表すものです。
このように書くと「経営理念」は観念的なものと考えられがちですが、「経営理念」は現実の活動から理解され生み出された基本指針であって、現状そのものではありません。
何か迷いが起きたりわからなくなったら、原点である「経営理念」に立ち返って考えれば正しい方向が見えてくるでしょう。
企業を支えるすべての人の企業生活が豊かになる企業づくり計画と目標を正確に掲げている言葉、これが「経営理念」です。
「経営理念」は、経営を企業の活動目的に導く役割をもっていると同時に、経営諸活動を制約する働きももっています。
企業が発展していく上で「経営理念」を無視することはできませんが、「経営理念」に沿う限り、企業はあらゆる革新的な機会を自由に利用して活動することができます。
これはコーナン・メディカルの社員について述べたものです。
『自己の可能性に挑戦する目的』とは、戦い挑むだけではなく、既成概念を破り、新しい行動・方法などを自ら発見しようとする積極的な姿勢のことです。この前向きでやる気をもった人間の集まりがコーナン・メディカルです。
創業者西村雅貫氏の「やりたいことをやれ」という言葉のとおり、我々は「会社のために働く」というのではなく、「自分のために働く」のです。とはいっても、『事業の活動を通じ社会に奉仕貢献する』という大前提を忘れてはなりません。
このようにやる気をもった人が集まることにより、一人ではできないことがコーナン・メディカルにおいて可能になります。コーナン・メディカルは天才を必要としているのではなく、凡人が集まり個々の長所を発揮して、天才以上のことを成し遂げようとする集団です。
コーナン・メディカルは、人が人を管理するような集団ではありません。人が人の心まで管理することは不可能です。従って、自立した人間こそがコーナン・メディカルの社員であるといえるでしょう。
コーナン・メディカルは資本や設備で勝負するのではなく、やる気をもった人が財産であり、これで勝負します。
これはコーナン・メディカルの企業としての目的について述べたものです。
コーナン・メディカルは、社会の進歩と変化を見通して、社会の求めに応える創造力を提供する企業です。
ここでいう創造力とは、人まねではなく自分から新しいものを創り出す力のことです。こういうと、自分とは無関係のものと思う人がいるかもしれません。
しかし創造力とは、限られた人達だけのものではありません。コーナン・メディカルにおいては誰もが日常の仕事上で創造力を発揮することができ、また発揮する必要があります。つまり、毎日何も考えずに同じ仕事を繰り返していたのでは、創造力は生かされません。「よりよい明日のために」「創意工夫」という思想が創造の基礎です。創造力とは日常の仕事とかけ離れたものではなく、毎日毎日の仕事の中にも「創意工夫」の場を発見することができます。
このように一人ひとりの創造力が結集されて初めて、コーナン・メディカルの創造力となり、社会の要望に応えることができます。
これはコーナン・メディカルの企業としての理想の姿を述べたものです。
人間は、元来何かを自発的にやりたいという意欲を持っており、それをやり遂げることによって満足感と自信とを得ることができます。
この繰り返しの中に生きがいを感じるのが人間であり、その自信が人間の持つ潜在能力の発見に大いに役立ちます。
『自己実現』とは、マズロー注1の『欲求の階層』ピラミッドの頂点に位置し、自己の保存、発展、表現、および現実化の欲望を満たそうとする欲求です。『自己実現』を達成するには、自分の価値基準が他者から尊重されると同時に、他者の価値基準も同様に尊重されていることが必要です。もちろんここでいう『自己実現』とは、「利己主義的」なものではありません。
誠意、創意、熱意をもって『自己実現』をはかることにより、精神面および物質面での充足感が得られます。「生きがいを感じる」「社会的地位を得る」などの精神面、「高収入を得る」「欲しいものを手に入れる」などの物質面での欲求が双方満たされることにより、人は『自己実現』を実感することができます。
我々は、コーナン・メディカルをこのような『自己実現』の場としていきたいと思います。
注1 アブラハム・マズロー 米国の心理学者(1908~1970)